あのマウントゴックス事件の再来となってしまうのでしょうか?
2018年1月26日仮想通貨取引所のCoincheckへの不正アクセス事件が発生しました。
事件の内容としてはCoincheckのシステムに不正アクセスをし、仮想通貨NEM(ネム)が不正に外部送金されてしまいました。
その損失額はなんと580億円に登るとのことです。
マウントゴックス事件とは?
2014年に当時世界最大級の仮想通貨取引所だったマウントゴックスへの不正アクセスが発生。
同社が顧客から預かっているビットコインをほぼ消失してしまい経営破綻を余儀なくされました。
その時の被害額は当時の価格で114億円と言われています。
今回のCoincheckの不正アクセスはマウントゴックス事件を越える
先述のマウントゴックス事件の被害額は114億円。
今回のCoincheck事件の被害額は580億円とも言われています。
軽く5倍を越える金額となっていますね。
この約580億円は5億2300万NEMを異常検知した時点のレートで換算した金額です。
Coincheckが保有する顧客のNEMのほぼすべてが不正アクセスで抜き取られてしまったようだ。
そんな私も約1,500枚ほどのNEMを保有していたので、その中に含まれていたのでしょう。
この事件の今後は?
Coincheckは仮想通貨取引所の中ではbitFlyerに追いつけ追い越せという位置で首位争いをしてきました。
bitFlyerの取扱をしていないRippleや今回事件となったNEMを購入できることや、アプリケーションの使いやすさなどが評価されていました。
新参のユーザーや若い層に人気を集めて、私の周りでもbitFlyerよりもCoincheckが使いやすいという声が多かったです。
仮想通貨の層がどんどん広がっていく最中に今回の事件が起き、先日起きた仮想通貨の大暴落に加えて仮想通貨離れに拍車をかける形となってしまいそうですね。
私もいちユーザーとして、Coincheckには誠意のある対応をして望みたいと思います。
2018年1月28日の最新情報
Coincheckから1月28日の深夜2時25分に今回の不正対策に関する補償についてのメールが届きました。
メールの内容は下記のようなものになっています。
不正に送金された仮想通貨NEMの保有者に対する補償方針について
コインチェック株式会社(代表取締役社長:和田晃一良、以下:当社)が運営する仮想通貨取引所サービス「Coincheck」において発生した仮想通貨NEMの不正送金に伴い、対象となる約26万人のNEMの保有者に対し、以下の通り、補償方針を決定いたしましたので、お知らせいたします。
1月26日に不正送金されたNEMの補償について
http://corporate.coincheck.com/2018/01/28/30.html
総額 : 5億2300万XEM
保有者数 : 約26万人
補償方法 : NEMの保有者全員に、日本円でコインチェックウォレットに返金いたします。
算出方法 : NEMの取扱高が国内外含め最も多いテックビューロ株式会社の運営する仮想通貨取引所ZaifのXEM/JPY (NEM/JPY)を参考にし、出来高の加重平均を使って価格を算出いたします。算出期間は、CoincheckにおけるNEMの売買停止時から本リリース時までの加重平均の価格で、JPYにて返金いたします。
算出期間 : 売買停止時(2018/01/26 12:09 日本時間)〜本リリース配信時(2018/01/27 23:00 日本時間)
補償金額 : 88.549円×保有数
補償時期等 : 補償時期や手続きの方法に関しましては、現在検討中です。なお、返金原資については自己資金より実施させていただきます。
今般の不正送金に伴い、一部サービスの停止などお客様、取引先、関係者の皆様にご迷惑をおかけしており、重ねてお詫び申し上げます。原因究明、セキュリティ体制の強化などを含めたサービスの再開に尽力するとともに、金融庁への仮想通貨交換業者の登録申請の継続的な取り組みも併せて、今後も事業を継続して参りますので、引き続き、宜しくお願い申し上げます。
要約すると、今回の不正に流出してしまったNEMを仮想通貨取引所Zaifの価格を参考に、日本円に置き換えて返金するよ、ということのようです。
しかし、疑問に残るのがこのNEM1枚あたりの88.549円というレートは何を参考にして算出しているのでしょうか?
NEMは2018年1月28日12時頃でも100円を大きく越える価格となっています。
しかも補償の時期も現在未定となっており、これからどんどんNEMの価格が上がった場合には結果として損をすることになってしまいますよね。
なぜならCoincheck側の不祥事で事件が起きてNEMの価格が大きく下がったときの価格で補償はされてしまうと、
結果的にNEMを底ねで手放したことと同じになってしまうからです。
Coincheckにはこの辺も踏まえて保証内容の見直しをお願いしたいです。